先日、ご両親の介護を通じて福祉施設でボランティアをされた
知人から御質問を頂きました。
介護職に就かれていない方にとって、あまり知られていない事
のようですので、ご本人の了承を得たうえで
その御質問と回答をご紹介させて頂きたいと思います。
※もちろん介護業界に係わらず万人に通用する完全な答えはナイと思いますので
「こんな方法もあるよ。」等、御意見ありましたらお気軽にコメントやメールを
頂ければと思います。
その質問とは…
「たくさん話しかけたのに…丁寧に話しかけたのに…
他のボランティアさんみたいに
利用者さんと会話が続かへんのは、ドコが悪いんやろ?
オレってボランティアに向いてないんかなぁ?」
と、素朴ながら切実な質問でした。
因みに彼は、営業職に就いていて人見知りもしませんし
物腰も柔らかく、もちろん笑顔もステキな方です。
ナゼなんだろう?と、よくよく話しを聞いていて気付いた事…
それは…
『話しかけた時の彼の体勢』に問題があったのでは?
という事でした。
これって、おそらく介護に携わる方達は自然に行っている事なのですが
利用者さんに話しかける時には
1)利用者さんの前から
そして
2)利用者さんの下から(利用者さんを軽く見上げる感じ)
という事を心がけています。
で、彼は(2)を知らなかったんですね。
(もちろん彼はまったく悪くなんて、ありません。)
「えっ?たったコレだけ?」
との声が聞こえてきそうですが、ホントにビックリするくらい
たったコレだけの事がとても重要なのも、これまた事実。
皆さんも想像してみて下さい。
もし、自分が1日の大半を車イスの上で過ごしたとして…
もし、自分の腰が曲がったとして…
いくら大好きな人との、楽しい会話でも
常に見上げて(首を上げて)会話するって疲れません?
実は私も訪問理美容を始めた時に、上に書いた(2)を教えて頂くまで
利用者さんとのコミュニケーションに、何か見えない壁のようなものを
感じていました。
(教えて頂いたYさんには本当に感謝です。)
相手の立場に立つってとても大切な事だと
彼と話しながら再確認した、今日この頃。
ボランティアに「向き・不向き」なんて無いと思いますが
「また、ボランティアに行きたくって申し込みしたけどオマエも一緒にどう?
今度は会話のキャッチボール、メッチャするで!」
って誘ってくれた彼は、やっぱりボランティアに向いてるなって感じた
学び多き秋の午後なのでした。