私の自宅はマンションですので、事務所や仕事先に向かう時に
同じマンションの住人の方と良く同じエレベータに乗る事があります。
その時はもちろん、笑顔で挨拶をさせて頂くのですが
小中学生や高校生の学生さん(と思われる方)との挨拶の時
いわゆる【シカト】をされて、せつなくなる時もしばしば…
お子さんが1人、公園で遊べない寂しい時代になっていまいましたが
やはり、「しかたないよね。」以上に「寂しいなぁ。」と感じてしまうのが
本音ではないでしょうか?
そんな挨拶にまつわる、私の昔話に今日は少しのお時間
お付き合いして頂ければと思います。
昔々、まだ私がバンドを組み音楽活動に夢中だった頃…
当時、私のバンドの担当のブッキングマネージャーさんに
挨拶がなっていないと、バンドのメンバーを集められ
大目玉を頂戴した事がありました。
ブッキングマネージャーとは、各ライブハウスにおられる
イベントの企画立案から参加バンド・演出等、全てを担当している
それはそれは偉大な権力の持ち主で、バンドマンにとって
決して怒らせてはいけない存在…
大目玉の最後の最後、マネージャーから…
「オレらは、覚え切れんくらいのバンド見てんねん。そんなんな、全部が全部覚えられんよ!
でもな、元気にコッチの顔みて挨拶するヤツはヤッパ覚えるねん。
んでな、何や気になんねん。
ほな、どうなる?何かあったら声掛けよおて思うやろ!
確かに実力の世界やで。でもな、上手いだけのヤツなんてゴマンとおんねん。
技術だけイッチョマエ気取りで、コッチの顔もみんと「ちゅーっす」って
アゴで挨拶しかできんヤツ、ホンマアホかと思わんか?ソンしてると思わんか?
自分ら、ええ感じ(良い感じ)になってきてんねんし、そんな
しょうもないトコでババ踏みな!わかったか?」
そして、ホントの最後に彼は…
「ええか?【良いバイバイ】ができると、人間ってな
またソイツと会いたなんねん!ほやし、始まりも終わりも
挨拶ってやつは、両方大切なモンなんや!」
その後、私の音楽生活は諸々の諸事情で惜しまれながら(?)
終わりを迎え、現在は御存知、訪問理美容の毎日の生活を送っています。
私たちHRKの訪問理美容は、カットする方だけでなく
ご家族さん・各福祉施設の職員さん・医療機関のスタッフさん・行政と
本当に多くの方たちに支えて頂いて、成り立っています。
いま振り返ると、マダマダ至らない所は多々ありますが
この一連の事件とマネージャーのお陰で
私は人並みの挨拶ができるようになったと思います。
地元の小学生に
「おはよう!」
と、声を掛けたら…
「おっちゃん!もお10時回ったしコンニチワやで!」
と、手痛い洗礼を受け若干アンニュイな気持ちになりましたが
マダマダ自分から初められる事はあるなあと感じた
秋の始まる朝…昼前なのでした。