‘理美容の色々’ カテゴリーのアーカイブ

秋は抜け毛の季節と言いますが・・・。

2010 年 9 月 8 日 水曜日

9月に入っても、マダマダ暑い日が続いています。

さて、皆さんはタイトルにあるように
『秋は抜け毛の季節』
って、聞かれた事ありませんか?

『無いわ!』
って方も、ホンの少しお付き合い頂ければと思います。

はてさて、果たしてコレは真実なのか?

じつは、日本人には平均で10万本の
髪の毛が生えていると言われています。

もちろん、細かったり太かったりと
個人差がありますので、ボリュームの有る人も無い人も
くせ毛の人も直毛の人も、平均値としてです。

で、髪の毛には
・『発毛期』
・『育成期』
・『成熟期』
・『脱毛期』
と、4つの周期を1本1本が持っていて
髪の毛1本の寿命は平均4年と言われています。

約10万本の髪の毛が、それぞれに4年の寿命。

と言う事は、難しい計算は省略させて頂きますが
1日に平均すると100本の髪の毛が
『脱毛期』を迎え、抜けていくんですね。

実はコレが答えで、脱毛には季節的な周期は
無いのですが・・・。

実は髪の毛、意外と繊細なヤツでして
ストレスにはめっぽう弱いから困った困った・・・。

『夏のお盆にリフレッシュしたのに、休み明けたら忙しい・・・』
とか
『夏の暴飲暴食のお陰で、何だかダルイ・・・。』
となる秋口、髪の毛達はこのストレスに負けてしまい
4年の周期が3年になったり2年になったり・・・。

なので『秋は抜け毛の季節』とのこの名言(?)の正体は
『きっちり体調管理をして規則正しい生活を』
との格言だってのですね。

そして・・・
『食欲・読書・スポーツetcの秋に備えましょうね。』
というのが本当の所なのではないでしょうか?

ですので
『最近、抜け毛が多いなぁ〜』
と悩むより
『1日で100本。おっ?今日は少ない?』
と、気楽に受け捉えてみてはいかがでしょう?

PS、1
もちろん、歳を重ねるにつれ
髪の毛が少なくなったり細くはなりますが
それは老眼とおなじ老化現象という名の自然の摂理でございます。

PS、2
尚、円形脱毛症は改善可能な症状ですので
専門医にご相談頂ければと思います。

☆シャンプーのあれこれ☆

2009 年 9 月 29 日 火曜日

先日、ある打ち合わせの席でシャンプーの話題に…

と、いう事で今日はシャンプーについてのコネタを
御紹介させて頂きたいと思います。

理容師さんも美容師さんも、お店に就職して
最初に教えてもらう技術は、このシャンプーではないでしょうか?

「爪ではなく、指先のハラで」や「左右の手を交互にリズム良く」
ナドナド、シャンプーって意外に難しいのは
皆さん御存知かとおもいます。

んがっ!実は、シャンプーには、あまり知られていない
難所があったりします。

それは、【リンシング】と呼ばれる技術。

リンスを付ける…では無く、リンシングとは
シャワーで髪の毛を濡らしたり、シャンプーを落としたりと
いわゆる、シャワーで流す行為をリンシングと呼びます。

このリンシング、実はかなりの曲者でして
シャンプー前は、このリンシングがしっかりできていないと
シャンプーの泡がうまく立ちません。

しかし、問題はシャンプー後のリンシング…

案外、しっかりとシャンプーを洗い落とすのって難しいんです。

しっかりシャンプー後のリンシングができていないと…

1)もちろん、かゆくなります。
2)スタイリング材(整髪料)が、キレイに髪の毛に乗りません。
3)髪の毛が焼けます。

意外と知られていないのが(3)では無いでしょうか?

もちろん、火が付いて燃えるのではなく
髪の毛が日焼けしていまうという意味です。

特に、紫外線や日差しのキツイ5月~9月にかけて
髪の毛を染めていないのに、「赤っぽくなる」経験をした事のある方は
シャンプー後のリンシング不足が原因です。

カラクリとしては
洗髪後にしっかりとシャンプーが洗い流せず
髪の毛にシャンプーが付着したまま、強い紫外線や日差しを浴びると
この付着したシャンプーが、日焼けする事で髪の毛自体も日焼けをしてしまい
結果、髪の毛の色が赤っぽくなります。

もちろん、プロでも難しいこのリンシング。

対応策としては、この季節(5月~9月)は
御自宅で使用されるシャンプーを若干水で薄めて使うのが有効です。

注意としては、水を入れる事で雑菌も繁殖しやすくなりますので
シーズン分を一度に作り置きせず、1ヶ月おきに作るのが良いとされています。

逆に、寒い時期は乾燥から髪の毛を守る為に
原液のまま使用するのが良いとされています。
(その分、リンシングはしっかりと。)

その他、乾燥肌や逆に脂症の方の対策として
シャンプーの濃度を調整するのは、非常に有効な手段です。

意外と知られていない、リンシング。

ヨーロッパでは、シャンプー・パーマ・カラー・カット等
各技術のプロがいて、各々の技術者が連携して施術するそうです。
(日本でも、こういったお店が多く見られるようになりました。)

中には、カットの技術者より多くの指名を取り
カットの技術者より多くのチップを得るシャンプーの専門家もいるんだとか。

知ってるようで、あまり知られていないシャンプーのあれこれ。

新人スタッフのシャンプーに遭遇した時に
思い出して頂ければと思います。

☆ところ変われば…☆

2009 年 8 月 17 日 月曜日

久々に理容に関するコネタを…♪

以前、理容の歴史を紹介させて頂きましたが(詳しくはコチラをクリックして下さい
本日のお題はシャンプーについて。

さてさて皆さんが理美容店に行かれて、最初と最後(お店によっては最後に2回)
するシャンプーですが、理容店ではフロントシャンプー(前屈みでのシャンプー)
そして美容院ではバックシャンプー(上向きでのシャンプー)と、シャンプーにも2種類ある事は御存知の方も多いと思います。

女性客の多い美容院では、メイクを落とさない様に
バックシャンプーをするのですが
本日の主人公はフロントシャンプーさん。

HRKの地元関西では、シャンプー後にシャワーを出して、お客様ご自身でお顔を
洗って頂いた後、タオルをお客様に御渡しし、お客様ご自身でお顔を拭いて頂きます。

しかし、場所が変われば文化も変わるものでして
関東ではシャンプー後、イスを倒しスタッフがお客様のお顔を拭き取ります。

出張が多く、出張先でカットされた事のある方は…

関西→関東=「あれっ?タオルは…うわっイス倒れたで!!!」
関東→関西=「何?シャワー出てるよ???タオル?何するの?」

何て経験のある方も、おられるのではないでしょうか?

もちろん、どちらが正しいとか間違っているとかではなく
文化の違いでして、いわば…
マクドナルド→マック=関東
マクドナルド→マクド=関西
みたいな関係ではないでしょうか?
(「関西人やけど、マックって言うで!」的なツッコミは御勘弁下さい(汗))

因みに呼び方も…
関西→散髪屋(さんぱつや)
関東→床屋(とこや)
だったりもします。
(もちろん、上記のツッコミは…)

ところ変われば文化も変わる。

諸説色々ありますが、以前御紹介したサインポールのネタと合わせて
街中で理容店を見かけた時にでも、思い出して頂ければと思います。

☆散髪屋さんの散髪☆

2009 年 4 月 26 日 日曜日

先日、在宅で仕事をさせて頂いた時にご家族の方から

「理美容師の方たちの髪の毛は、自分で切るの?」

と、いう話になりました。

実はこの質問、理美容師になりたての頃も良く聞かれましたし
他の理美容師の方も、聞かれた事がおありかと思います。

この答えなんですが、もちろん自分で自分の髪の毛を切る
事は、私たちはできませんあせる
(できても、前髪を少し短くする程度しかできません。)

カットモデルと呼ばれる、いわゆる練習台になったり
他のお店のサービスを偵察がてら、ふらっと気になるお店に
行って、カット等をして頂いたりします。

その他、私たち福祉理美容師が福祉理美容師のカットモデルになる時は
車イスに座ったり、ベットに寝た状態でカットモデルになったりと
本番に近い状態での練習台になります。

ウイッグと呼ばれる人形でも、練習をしますが
やはり、本当の人間の髪の毛の「クセ」や「生え方」とは状態が
「似て非なるモノ」ですので人での練習が、やはり一番練習になります。

時には先輩や友人の頭を「トラガリ」にしたりと、練習を積み重ねて
私たちは技術を身に付け、皆さまのカットをさせて頂いています。

ちょっぴりアンバランスな髪型の理美容師を見かけた時に
仲間の練習台になったのねと、思い出して頂ければと思います。

おもひでぽろぽろ

2009 年 3 月 22 日 日曜日

昨夜、とても懐かしい夢を見ました。

それは、高校生の時からバイトをさせて頂いていた
滋賀県にある美容院のオーナーとの夢…

私と理美容業界との出会いは、高校2年生の秋にとても不純な動機で
このお店でバイトを始めた時です。
(このお店の他は、大阪の理容サロンでも修行させて頂きました。)

そして、高校卒業と同時にこのお店に就職させて頂き
理美容業界の、楽しさ・素晴らしさはもちろん、様々な経験をさせて頂きました。

気になったので、ネットで調べると出てくる出てくる音譜

当時は4店舗でスタッフも30人弱ほどだったと記憶していますが
現在は150名以上のスタッフが切り盛りする、年商も億単位の
企業になっていました。

まさに、当時からオーナーのおっしゃっていた
「大家族主義」を退社後10年近くたつ現在も貫いておられるようです。

設立10周年記念のヘアーショーのプロジェクトリーダーも経験させて頂きましたが
企業が大きくなる時の、いわゆる「勢い」に弾かれて私は退社しました。

いわゆる「キレイな辞め方」が、当時の私はできませんでした。

その後、本気でバンドをしてCDを出したりと
少し回り道をし、知人の紹介で大阪の理容サロンで再度修行をさせて頂き
独立させて頂きました。

独立する時は、いつでも帰れるような独立の仕方をするように
と、独立を決めた時に多くの諸先輩方からアドバイスを頂きました。

そして多くの経営者の先輩方とのご縁もあり、現在のHRKや私があります。

私に美容の楽しさを教えて頂いたオーナーや当時の仲間は
現在も当時の思いを貫きながら邁進しています。

そして私は訪問理美容という福祉・介護方面の理美容師として
日々邁進させて頂いています。

私の未熟さゆえに、
今そのお店のオーナーさん達と連絡する事は難しいですがいつか必ず

「当時はお世話になりました。先生(オーナー)や皆さんのお陰で今があります。ありがとうございます。
理不尽な辞め方をして、すいませんでした。」

と、言える私に成長しようと改めて決心した今日この頃です。

まさに「飛ぶ鳥あとをにごさず。」

出会いも大切ですが、別れも大切だと
教えてくれた、夢だったような気がします。

☆お顔剃りとシェービング☆

2009 年 1 月 25 日 日曜日

訪問理美容に限らず、理美容店で働いていた時に

「美容師さんは、カミソリは使え無いんやんね?」

と、いう質問は本当によく聞かれます。
(この質問を聞かれる、理容師さん美容師さんはとても多いと思います。)

それなのに、この質問にたいする答えはあまり知られていません。

しかも答えが、「Yes」であり「No」でもあるのでやっかいです。

詳しく答えますと…
髪の毛にたいしてカミソリを使う場合は理容師・美容師両方が使えます。
(この場合「カミソリ」と言わずに「レザー」と言います)

問題は、顔を剃る時に使う場合。

私たち、理容師・美容師の監督官庁は「厚生労働省」ですが
その厚労省に問い合わせて返ってきた答えが
これまた、グレーなんです…。

理容師の国家試験では、実技の科目に「顔剃り」が
ありますので、理容師の顔剃りは問題ありません。

ですので、皆さん理容店(散髪屋)で、お顔剃りしますよね。

では、美容師の方たちは…
「顔剃り」は、やっちゃダメなんです。

しかし、答えはココで終わりではありません。

女性の方で、結婚式の経験のある方はお気づきだと思いますが
結婚式前に、美容師の方に首回りや顔の産毛処理を
また、メイキャップの前処理としても産毛処理をして貰いませんでしたか?

ですので、この質問に対する答えは…

・理容師→「顔のヒゲを剃って良い」
・美容師→「顔の産毛の処理(産毛を剃って)良い」

と、なるんですね…(汗)

では、ヒゲと産毛の違いは…って思いませんか?

この答えは、もちろん男性・女性ではありません。
(男性でもヒゲ…いえ産毛の方はおられますし…)

ですのでこれ、正解は無いんですね。

ただ、ここまでくると大半の方が

「ほんなら、理容師と美容師と何が違うの?」

と、当然なるわけですね。

しかし、この質問には答えがありまして
理容師法・美容師法に、記させていますので簡単にご紹介
させて頂きます。

「理容師とは、容姿(ようし)を整える(ととのえる)事を生業とする者をいう。」

「美容師とは、容姿(ようし)を美しくする事を生業とする者をいう。」

と、これまた日本語の難しさを感じる文章で記されています。

ですので、この質問にたいする答えは
「Yes]であり「No」にもなるという、奇妙な現象に
なってしまうんですね。

理容業の歴史

2008 年 10 月 13 日 月曜日

私たち、理美容師の起源は室町時代(16世紀中期)の
『髪結床(かみゆいどこ)』であるとされています。

店頭には、『櫛(くし)・鋏(はさみ)・毛抜き(けぬき)』の描かれた
半円状の看板がかかげられていたそうです。

いわゆる『チョンマゲ』に、髪の毛を仕上げるために、かようおみせで
看板の形は、チョンマゲの毛の無い部分を表していたようです。

問題はこの、チョンマゲの毛の無い部分。

カミソリが発達するまでは、1本1本毛抜きで抜いていたそうです。
(なので、看板には毛抜きも描かれているんですね)

血を流しながら、痛みに耐えながら1本1本です。
(カミソリの普及は約50年後であつたとされています。)

そして、無事(?)カミソリも普及し、江戸時代になると
『髪結鑑札制度(かみゆいかんさつせいど)』
が幕府から下り、この『オフダ』がないと髪結ができなくなります。
(免許制度の始まりです。)

ちなみに、この頃になると、町内に髪結床(店舗)を構えて
営業する内床(うちどこ)と
私たち訪問理美容師のように店舗を構えずに得意先を回る
職人の出床(でとこ)との2種類の営業形態が確立されていきます。

もうおわかりのように、髪結床屋さんの名称のから
髪結の2文字を取って床屋さん(とこやさん)となり
これが、現在も名残として残っているんですね。

そして、日本も開国し明治時代に入ると
髪結床も、理容所・美容所へと変化をしていく訳ですが
そのお話しは、またの機会にご紹介しますので
お楽しみにお待ち下さい☆

☆サインポール☆

2008 年 10 月 6 日 月曜日

街角でよく見かける、クルクル回っている…

200810061451000
↑コレがサインポールです。

諸説色々ありますが、一番有名な説は

赤→動脈
青→静脈
白→包帯

を、表しているといわれています。

これは、その昔ヨーロッパでは、現在の外科に当たる医療行為を
我々の先輩理容師がしていた事からきています。

因みに、当時の外科とは
現在の治療して、元通りに治す外科とは違い
事故や戦争で傷ついた腕や足を切断するのが、主だった仕事だったようです。

それだけ、当時は医療が進歩していなかったようです。
(もちろんレントゲンなんて無い時代ですから…)

ですので、当時の書物には『外科理容師』という職業が登場したりするそうです。

医者といえば、床屋さんを意味した時代があったんですね。

因みに現在の内科にあたる職業は、医者とはいはず、『薬師(やくし)』と呼んでいたようです。

諸説色々ありますが、
街中で回るサインポールをみた時のコネタとして使って頂ければと思います。

PS;おまけネタでとして、上記の事からサインポールは万国共通…とまではいきませんが
  世界共通だったりしちゃいます。